『mozoワンダーシティのDX化を支える2つのシステム(「mozoPLUS」・「.pay(ドットペイ)」) 』 ~顧客基盤の拡大と新たな価値創造~

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ここ最近SCを取り巻く商環境は、コロナ感染による緊急事態宣言、東日本大震災、集中豪雨などの影響により大きく変わろうとしています。

このような変化の目まぐるしい環境の中、SCのDX化について考えるにあたって愛知県にある大型商業施設「mozoワンダーシティ」を例に挙げ、SCの課題解決に向けた取り組みにどのようなものがあるのか?今後のSCにおけるDX化の方向性とはどのような形になるのか?について見ていきます。

商業施設のDX化が到来

ここ数年でSC業界においても他の業界同様、進めていかなければならない課題が一気に押し寄せており、DX活用についても早急に対応しなければならない状況となっています。昨年のコロナ禍により緊急事態宣言の発令等によって商業施設が一斉休業に追い込まれるという事態は、当然ながらほとんどの商業施設においてはじめての経験となり、この間お客様との接点を全く持てない状況が続きました。この機会を通じて、商業施設DXを活用し、リアル店舗とECの融合を具体的に考えるようになりました。

そんな中、愛知県にある大型商業施設「mozoワンダーシティ」においては、2021年8月15日より『mozoPLUS』という新しいシステムの運用をスタート、さらにすでに「mozoワンダーシティ」でも活用されている『.pay(ドットペイ)』においても、決済時にキャッシュレスを利用する方の増加に伴い、リアル店舗以外でのオンライン購入者に共有施設ポイントやクーポンを配布するなど、今までにない価値を提供するサービスをスタートさせ、「mozoワンダーシティ」の更なるファン獲得を目指します。

MozoPLUSとは?

『mozoPLUS』とは、複数店舗モール向けの店頭在庫型ECシステムを「mozoワンダーシティ」むけにつくったもの。

通常SCのEC化を行うにあたっては、各テナントの本社や本社管理のEC向けの在庫、さらには自社のEC用在庫、他社のECモール向けの在庫などの配分がなされますが、売れ筋商品やニーズの高い商品は各チャネル同士で取り合いになってしまうことも多い、といった課題があります。

そこで、SC店舗販売と競合することなく

「店頭在庫を利用してオンラインで販売するといったモデルケースが出来ないか?」

「店舗スタッフの負荷を最小限にすることができないか?」

という視点で生み出されたのが『mozoPLUS』です。

『mozoPLUS』のサービス特長を簡単にまとめると

  • 店舗だと営業時間は決まっているが、24時間365日稼働、いつでもどこでも購入できる
  • 利用者側(購入者)が店頭だけでなく、宅配、ロッカー受取、専用カウンター受取など、受取場所を選べる
  • 運営する側は店舗スタッフとなるがPC操作できる人員は限られてしまうため、若い世代にも利便性が高いスマートフォンで操作完了するようなシステム設計を実装
  • 施設内の他の店舗で購入した商品と併せて(複数店舗間をまたいで)まとめて受取を可能に
  • 獲得ポイントは店舗でもオンラインでもどちらでも利用可能

といったものが挙げられ、店舗側だけでなくユーザー側にもメリットが高いものとなっています。

.pay(ドットペイ)とは?

一方の『.pay(ドットペイ)』は、ショッピングセンターや店舗に特化した決済ソリューション。自社アプリがない店舗にも.pay同梱型のパッケージアプリ導入が可能となっているので、導入コストを大きく軽減することができます。

「決済」という必ず通る動線上に販促ソリューション(ポイントやクーポンなど)を整えている点がポイントです。

.pay(ドットペイ) 詳細については コチラの記事でご確認ください。

『mozoPLUS』『.pay(ドットペイ)』導入の具体的なメリットとは?

この『mozoPLUS』『.pay(ドットペイ)』2つのシステムを「mozoワンダーシティ」が導入・活用していく過程において、具体的にどのようなメリットを得られるか?についてですが、ニューノーマル時代に対応した新しい価値提供ができ、買い物環境が大きく変わることが期待されています。

例えば現在「mozoワンダーシティ」ではカード会員とアプリ会員合わせて20万人の会員と繋がっています。その中でもアプリ会員の増加は著しく、アプリ提供開始から1年で会員数10万人を記録し、決済機能のついた『.pay(ドットペイ)』を活用したことがアプリ会員獲得に寄与しています。

このような会員の利用属性や動向、購買データなどを分析し、

  • お客様属性に合ったクーポン配信
  • イベント企画や実施

に繋げていくことで、『.pay(ドットペイ)』で強固な顧客基盤をつくり『mozoPLUS』でオンラインの顧客接点を獲得するリアル店舗の売上にも結びつけていくことは導入の大きな目的となります。

『mozoPLUS』利用による顧客への付加価値

「mozoワンダーシティ」において『MozoPLUS』を利用することの付加価値とは、

  • 商業施設としての不動産価値
  • 既存にないオンラインを含めた創造価値

に他なりません。

「mozoワンダーシティ」の営業時間外の時間帯にも店舗内にある商品を購入できることで新しい生活様式にも対応出来たり、オンライン・オフライン両軸でモールとして展開できたりする点では、大きな価値を提供できることでしょう。

またテナントのスタッフの立場からすると、これまでオフラインからオンラインに送客することは、テナントとしての顧客が奪われてしまうイメージがありましたが、『mozoPLUS』に関しては売上に関してもテナント側・SC側双方に分配されるようになることで、スタッフのモチベーションアップにも繋げています。

たとえば店頭側の負荷軽減に向けてですが、店舗側で行うことになる商品登録やECの管理画面は、従来型の管理画面だと入力項目数も多く、決して利便性が高いものとは言えないのが現状でした。

しかし。『mozoPLUS』ではフリマアプリのようなUI・UXを実装、10代、20代といった若い層でも無理なく利用できるような新たな価値創造を行っています。

受注商品→ピッキング→梱包→店舗をまたいでの梱包→佐川グループWORLD SUPPRY社の館内物流ソリューション導入によって、EC事業の中で館内物流のオペレーションを行けるような業務フローが組み込まれている、それが『mozoPLUS』です。

『mozoPLUS』が作り出す新たなタッチポイント

また『mozoPLUS』では、ストーリー型オンライン接客ツール「ザッピング」といったサービスと連携、SNSのストーリー機能的なものも搭載され、オンライン動画を用いた接客を可能にします。これにより店舗スタッフは自分たちの商品を動画で説明することもできますし、単に商品を販売するだけでなく、イベント案内などの告知もサービス上で行うことができるようになり、新しくお客様と接することができる「タッチポイント」の構築を容易にしてくれます。

さらにこの「ザッピング」は、mozo施設内のサイネージなどで流せるようにし、よりリアルな場でもタッチポイントを増やせるような施策も検討されているとのことです。

『.pay(ドットペイ)』利用による顧客への付加価値

『.pay(ドットペイ)』は、大きい枠組みで考えられると「スマホ決済」という枠にくくられがちではあるものの、根本的なビジネスモデルは異なり、自分たちが作りたい顧客基盤を実現するために囲い込むツールを提供しているサービス。

通常、ショッピングセンターが一からシステム導入を検討した場合には、ベンダーを確定し、どういう形にするかを検討するところからスタートするので、お金も時間もかかるのが一般的です。

例えばポイント導入を検討するとしても使えるポイントでなければ意味がありません。

しかし『.pay(ドットペイ)』では自社アプリとして決済機能に加え、ポイント機能、クーポン機能をすでに持っており、自社決済アプリにパワーアップすることを可能にします。

具体的には

  • ポイントを即時付与
  • ポイントやクーポンをお客様自身で選択可能に
  • 一つでも追加買いしてもらえるような販促
  • 期間限定クーポンの発行

などが行えます。つまり、すでにあるパッケージサービスを導入し、DXに向けたアクションの一歩目を踏み出してもらうことが重要で、導入前や導入直後、さらには運用した後に出てくる要望はそれぞれ異なりますが、段階に応じて徐々にカスタマイズを加えながらサービス改善していき、より顧客と繋がっていきたい部分にはコストをかけていく、といったスタイルで進めていけば、お金も時間も無駄になりません。

DXの今後の方向性

これからのショッピングセンターの役割は、複合的になってくることが予測されており、単にモノを買う・消費するだけでなく、働いたり学んだり、遊んだりといった新たな体験価値や、それを高める空間としての利用が期待されます。

その一つがオンライン・オフラインといった複数要素の組み合わせかもしれませんし、双方のメリットを高めることで、更なる相乗効果が期待されると見てよいでしょう。

まとめ

今回は「mozoワンダーシティ」を例に、『mozoPLUS』『.pay(ドットペイ)』といったシステムを導入することがSCのDX化においてどのようなメリットをもたらすのか?について見てきました。

時代とともに消費者ニーズも変わる中、SCに求められるサービスには、利用する顧客の生活シーンにシンクロし、オンラインとリアルそれぞれの領域の強みを発揮して、ショッピングセンターの全体価値を高めていくことではないでしょうか?

導入したシステムがSC側の集客や売上アップ、テナントの成長につながること、さらにはお客様にとっての利益につながるよう、お客様との懸け橋となるツールとなれば、SCのDX化は今までよりも一歩どころか数歩先に進むに違いありません!