工夫満載の遊具であふれる「インクルーシブ公園」とは?
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「インクルーシブ公園」というのを知っていますか?
インクルーシブ公園とは、公園を訪れる誰もが楽しめる公園を指します。そんなの当たり前じゃないか?という声もあるかと思いますが、本来公園とは、分け隔てなく遊ぶことが出来る場所であるはずなのですが、実際は身体的障がい、知的障がい等があるお子さんや、日本語を母国語としないお子さんが遊ぶには思ったような遊びが出来ない、楽しめない場所になっていることもあるのです。そんな問題を解決すべく、誰でも一緒に遊べる公園を目指したものが「インクルーシブ公園」なのです。
実はこのインクルーシブ公園、日本ではまだ歴史が浅く、初めてできたのは2020年のこと。東京都世田谷区にできた誕生した都立砧公園「みんなのひろば」が第1号なんですね。都立砧公園は自然を生かした緑豊かな公園ですが、その公園内にみんなのひろばが出来ました。全体で3,200㎡の広さがあり、遊具ごとの間隔や通路が広くとられているのが特徴です。
どんな設備・機能があるかというと、車いすや歩行器のままのぼれるスロープがある複合遊具「みらい号」。
「ぐるぐるマウンテン」は自力で回して遊ぶ遊具。乗り場全体が背もたれの形状をしており、お子様をくぼみに深く座らせてあげれば安心して楽しむことが出来ます。「大型ブランコ」では、安全バー付きのものや皿型タイプのブランコを設置、皿型タイプでは赤ちゃんを乗せてゆりかごのように利用できるようになっています。
他にも「としまキッズパーク」(東京都豊島区:2020年)や恵比寿南二公園(東京都渋谷区:2021年)、秋葉台公園(神奈川県藤沢市:2021年)など、ぞくぞくと誕生しています。まだ関東圏にいくつか誕生したばかりのインクルーシブ公園、今後は全国展開が想定されます。
インクルーシブ公園は
・誰もが公平にアクセス可能であること
・自分の好きな遊びを見つけられること
・対等に遊びに参加でき相互理解が深められること
・危険にさらされることなくのびのび遊べること
・自分の世界を広げられること などが重要視されていますが、遊び場としてのお子さんたちへの配慮だけでなく、お子さんと一緒に訪れている親御さんにも快適な場所となっていかなければなりません。多くの人が訪れる公園だからこそ、多様性を認め合い、インクルーシブ(包摂的な)社会でありたい