大型SCの出店ラッシュ!どうなる今後商業施設?
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ここ数年大型商業施設の出店が続いています。
たとえば渋谷の場合、2012年開業のヒカリエに沸いたのは今や昔、昨今渋谷ストリームをはじめ、渋谷スクランブルスクエア(東京都)、island eye(福岡県)有明ガーデン(東京都)など大型商業施設が次々と建設されています。
人の関心の移り変わりは早く、開業したての数か月は話題にもなり、多くの訪問者が見込むことができますが、しばらくしてまた新しい商業施設の開業が報道された途端、人々の関心は次の店舗へ向いてしまうこともあります。
また、大型商業施設の出店ラッシュによって、一つの商業施設が持つライフサイクルは非常に短くなっているように感じます。その結果、施設名はニュースなどで見聞きしているものの、実際に訪れるまでには至らないといったケースもあります。
どこの施設においても同じテナントが入っていることも珍しくありません。必ずしもその商業施設に行かなければ購入ができない、食することが出来ないというものでない限り、顧客をリピーター化するのは非常に難しいのが実情です。
これは都市型商業施設に限らず、地方や郊外型の商業施設にも同じことが言えます。
商業施設が過剰に供給された結果、競争に敗れたところは閉店や撤退を余儀なくされ、その結果残った建物が廃墟となり(デッドモール化)、治安の悪化を引き起こすなどの悪循環を生み出しているところもあります。
今後の商業施設に求められるのは、何なのか?
購買だけであればネットでも行える。
購買+αのコンテンツとしてその場所にしかない「体験」が必要となっています。特にファミリー層をメインにとらえた施設の場合、子供が行っても楽しめる、イベントが豊富に行われている、といった体験と日常生活を支える買い物が同時にできる場所でることが必要不可欠であり、リピートにつなげるには、さらに工夫が必要になります。
工夫の一つとして「地域共生」が一つのテーマとして考えられます。
単なる商業施設ではなく行政や医療、防災におけるランドマークとしての機能を持った商業施設はこれまでも存在しましたが、今後来るべき少子高齢化に向け、より一層地域と密着した商業施設の存在が求められてくることでしょう。