路面店とテナントの販売戦略の違いとは?
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自身で物件を見つけて店舗経営する「路面店」と、ショッピングモールの一画を借りて店舗運営を行う「テナント」では、それぞれ異なる特徴を有しています。
以下、項目ごとに違いをみていきましょう。
1.経営方針
ここで言う「路面店」とは、経営者自らが所有する不動産物件を使用して運営するケースや、空き店舗物件を探し、賃貸契約を行った上で店舗運営するものを指します。
個人経営の店舗の場合、経営者自身で営業方針や営業時間を決めることができるため比較的自由に経営ができます。
フランチャイズ店等でない限り、決められた報告書の提出義務などもありません。
一方、ショッピングモールのような商業施設に入居する「テナント」では、営業方針はショッピングモールの規定に従うことになります。
例えば、店舗営業時間はショッピングモールの営業時間に合わせる必要があったり、店舗の明るさや色合いなど、ショッピングモールのイメージを損なわないよう詳細に決定されていたりするケースもあります。
また、賃料計算のための売上実績報告やトラブル時の報告書提出などが求められ、自由度は低い傾向にあります。
2.賃料の算出方法
「路面店」の場合には、斡旋と管理は不動産会社を通して行われます。家賃は固定されており、毎月その金額を不動産会社に支払います。
そのため、売上から家賃と経費を差し引いた残りはすべて店舗の利益として計上できます。
当然ながら自分が所有している不動産物件を使用して営業する場合、賃料負担はゼロまたは非常に少なく設定することができます。
一方「テナント」の場合では、賃料は運営会社によって規定され、月次売上に設定利率をかけた金額を請求されることが多くなっています。
また、たとえ売上のない月でも「最低保障売上額」が設定されており、支払いが免除になるということは基本的にありません。
3.プロモーションの方法
「路面店」におけるプロモーションは、店舗が自主的に行う必要があります。
当然広告を打たなければ、店舗の存在を知られることはほとんどありません。
さらに、交通アクセスの良さや立地条件は集客において重要な要素となります。特に地方や郊外エリアでは駐車場の確保も必要です。
一方の「テナント」の場合、プロモーションはショッピングモール運営会社がテレビやチラシ、ホームページなどを利用して大々的に行ってくれるものが多く、店舗自体が広告を出すケースは稀です。
独自に宣伝をしなくても、店舗自体に知名度があれば、来店者数もある程度保証されていると言ってもよいでしょう。
路面店および商業施設内のテナント型運営、どちらが良い悪いというものではありませんが、店舗運営において様々な経営戦略上の違いがあることを知っておくと知識として役立ちます。